龍輝side
次の休み時間。
有沢が俺の席にきた。
「ちょっといい?佐野くん」
真剣な目だった。
「う、うん」
俺は動揺しながら有沢についていく。
ひとけのない階段の裏まで来た。
「んで?何?」
「佐野くん…どういうつもりなの?」
どういうつもり?
なんの話だ?
訳が分らない、という顔をしていると有沢が口を開いた。
「あんた…楓のことどう思ってるわけ?」
え、佐倉?
「フったよね?」
あ…そうだ。
そうだ俺は。
あの時は葵がいたから。
「…」
佐倉の親友である有沢には言いづらかった。
「…」
お互い沈黙が続いた。
そう問い詰められると、俺は何も言えなくなる。
一度佐倉を突き放しているのだから。


