本当の「好き」に気づいたとき、




声のする方を見るとそこには佐野がいた。



教室から出てきたようだった。



「龍輝くん!」




山口が叫ぶ。



「…何してんの」



佐野の目が細まる。



俺が答えようとしたとき、山口が勝手に割り込んできた。



「雄大くんが遊んでくれるの!」




!?



「え?」



佐野の目がもっと細まる。



山口は組んだ腕に力を入れる。



「ちげぇよ。

嘘つくな」



冷静に冷静に…



山口が俺を下から覗き込む。



大きな瞳。



男子から可愛いって言われてるけど。




アイツには及ばねえ。



アイツの方がずっと…。




そう考えていると腕が軽くなった。



いつの間にか山口は友達の所へ行っていた。




よ、よかった…




安心しきって俺は自分のクラスに。









…戻ろうとした。




「雄大」




止めたのは佐野だった。