楓side
山口さんが倒れたあたりから私は別のルートで体育館に向かった。
山口杏里…
確か前、佐野くんに告白したって…。
二股…してるって。
そ、そんな人…
大丈夫なのかな…?
私は看板を置いて教室へ戻った。
佐野くんはもう仕事を終え、先に教室にいた。
「お疲れ様佐倉」
「佐野くんも…お疲れ」
今日の仕事はこれで終わりだった。
「体育祭まで…あと少しだね」
佐野くんが黒板の隣にあるカレンダーを見て言った。
「そうだね」
私が答える。
その瞬間、佐野くんが私の目の前まで歩いてきた。
「俺のこと…見ててね?」
えっ…?


