本当の「好き」に気づいたとき、



龍輝side


俺は葵を部屋へ上げた。



「綺麗ね龍輝の部屋は」



満足したか?



でも…もう。








「葵、俺たち終わろう」










葵の動きが止まる。




「な、なんで?」



涙目になる葵。



「もう、俺たちに愛なんて言葉…合わない」


「なにそれ」


「俺らにはもう愛なんてないだろ?

俺はお前の人形じゃない。

お前に同情するのは疲れたんだ」



「嫌…!絶対嫌…!!」



「お前は俺なんて好きじゃないんだろ?」



「は?好きに決まって…」



床に座る葵。俺は葵にぐっと顔を近づけた。



「俺が完璧じゃなくなっても?

好きでいられる?」




そう言うと葵は考え込んだ。



ほら。



「完璧だったら誰でもいいんだよな?

俺より完璧なヤツなんてもっといるよ」



「……」



「俺はもう完璧でいない。

普通に戻る。お前の言う通りにしない。

それでも俺を好きって言える?」




すると葵は立ち上がった。




「完璧じゃないあんたなんて要らない。

そんなのただの恥だわ。

さよなら」




そういって勢いよく部屋を出ていった。



二階の窓から病院へ向かう葵が見える。




俺たちは…終わった。





なんだか開放された気分になった。



そしてなぜだか、佐倉の顔が浮かんできた。