「龍輝…………何してるの…?」
その低い女の人の声に背筋が凍る。
「…………」
私たちの目の前にいたのは。
「あ、葵…」
葵…?
佐野くんの彼女の…
長谷川…葵…。
「ねぇ…」
彼女が私に歩み寄ってくる。
私は動けなかった。
「あんた…誰?
私の龍輝に…」
その目は恐ろしいほどに見開かれ私を睨みつける。
「葵…この子は」
「うるさい!!!」
佐野くんの言葉を遮り彼女がどなる。
「龍輝の高校に来てみたら…
やっぱり他の女と…
何?私の彼氏のクセに浮気するの?ねぇ」
その目は佐野くんへと向く。
私は怖すぎて声が出なかった。
なに…この人。


