帰りー。
千里は用があるから、と。
雄大は先にホームルームが終わったらしく帰ってしまった。
ひとり…かー。
なんか久しぶりなような…。
ひとり寂しく下駄箱へ向かうと…
「佐倉…」
「さ、佐野くん」
偶然にも佐野くんとばったり。
でも。
大丈夫。
「せっかくだし一緒帰ろ?」
佐野くんはそういった。
「ねぇ、この前休みが重なったけど…大丈夫なの?」
帰り道、佐野くんに聞いてみた。
「え?ああうん、大丈夫。
彼女がワガママでね、困っちゃうよ」
苦笑いする佐野くん。
「でもいいんだ。好きで尽くしてるんだし」
その言葉に胸が痛む。
「そっか…」
しばらく沈黙が続く。
「佐野くんは…幸せ?」
佐野くんはこっちをみて目を見開いた。
いきなりの質問に驚いたのだろう。
「え?そ、れは…」
私は佐野くんの顔を真剣に見上げた。
そのときだった。


