本当の「好き」に気づいたとき、



季節は七月。


あと少しで夏休みを迎える。



「えーくれぐれも事故などしないように…」




朝のホームルームで少しだけ夏休みの話になった。



夏休みかー。



何しよう。



「楓!いっぱい遊ぼうね!」



くるっ、とふりかえった千里が言った。



「うん!」



笑顔で答えた。



そして私の目は佐野くんへ向く。



下を向いていた。


いつもの佐野くんじゃなかった。



佐野くんはこの前休んだ日からずっと休んでいて、やっと月曜日の今日、出てきた。



なんだか疲れきっていた。




そんな佐野くんに目もくれない真田くん。




………………。





少しづつ、何かが変わろうとしていた。