本当の「好き」に気づいたとき、


「おじさんは?」


「あー仕事仕事。最近は家にあんまいないからさ」


「新太も?」



新太とは小学五年の雄大の弟だ。


「さぁ?どっかで遊んでんじゃね?」



雄大の家は父子家庭。


三人家族。



それに今はお父さんとあんまり仲良くないみたいだった。


でも雄大んちで二人きりなんて慣れっこ。


たまに新太がいたりいなかったり。



いつものように階段をあがり、雄大の部屋へ。




「相変わらず綺麗な部屋ですね〜」



綺麗好きの雄大の部屋は昔から片付いていた。




「まあね」




と、雄大が笑った。

「入って早々テストなんてさー…この高校おかしんじゃない?」

床に座りながら私は言った。

「まあいいじゃん?その後宿泊学習あるんだし」

そう言えば。一泊二日の…。

「それを楽しみに頑張ろ?」

雄大が笑う。

「うん!」

私は昔から雄大の笑顔には弱かった。