君と私の変な距離(仮)

振り向かなくたってわかる。



ここ数日、ずっと聞いていなかった声。



ここ数日、ずっと求め続けてきた声だから。



振り向かなくたってわかる。



「新井君…」



泣きそうな…情けない声が口からこぼれた。



新井君…。



振り向くとそこには、笑顔の彼がいて



「……榎本、おはよ」



笑ってあいさつしてくれた。



「………渓人っ!?」



如月さん顔色が悪い。