「ちょっと、渓人誰見てんの〜?」



すぐ如月さんの声が聞こえた。



さっきまで私に話しかけてきた声とは大違い。



聞いてて気持ち悪くなるぐらいの甘い声。



「ばっかだな〜。如月さん相手にされてないのに気づいてない」


「花菜ちゃんひどい」



恋してるんだからねー、少しはかわいく見られたいんじゃない?



「新井は如月さんじゃない、違う人を見てるんだよ」


「え…」