サヨナラの先……

「雪原くんって?」

神城くんはまだ転校したばかりだから雪原くんの事はまだ知らないようだ。

「あたしの彼氏」

凜ちゃんは堂々と答える。
……僕は祐也くんを彼氏だなんてはっきり言う自信はありません。


ガラッと音がして扉が開いた。
扉の所に居たのは話題に出ていた雪原くんだ。

「はぁ……はぁ……」

走ってきたらしく息が乱れているようだ。

「凜ちゃ~ん、朝ぶりー」

こっちに来るなり凜ちゃんに抱きついた。

「正人、お疲れ様。でもさ食事中だからね」

「ひっどーい、急いできたのに~」

会話だけ見ると性別逆じゃないかと思うくらい凜ちゃんはドライに接する。
雪原くんは身長をのけると見た目は可愛いタイプなので語尾を伸ばしてもただ可愛いだけだ。

「わー、なんか知らない人が居るー」

大きな目をこぼれんばかりに見開いて雪原くんは神城くんの事を凜ちゃんに暗に聞いた。

「転校生の神城紫苑くん。仲良くしてやりな」

「はーい、よろしくー。俺雪原正人って言うんだー」

……飼い主と犬の方が合ってるかもしれない。

「よろしくお願いしますね」