だから俺と、付き合ってください。




申し訳なさそう眉を下げる彼に「行こう!」と、今度は私が彼の手を引く。


……楽しい。


自然と、笑顔になってるのがわかる。


先輩以外の男の子とふたりきりだなんて……これって浮気かな?


いや、浮気じゃないでしょ。


だって先輩は私のことなんかきっと忘れてる……。


それに清瀬くんは……友だちでしょ?


お互いになんの感情もないわけなんだし……。



「…………」



本当に?なにも、ない?


こんなに楽しくて、ワクワクして、ドキドキしたのに。


……そこまで考えて、考えるのをやめた。


引き返せなくなるのが、イヤだったから。


でも、先輩以外の男の子とふたりきりでどこかに行くなんて、本当に初めて。


先輩が初めての彼氏だし、中学生の頃から団体で遊びに行くことはあっても、男の子とふたりきりなんて。


……なんかすごく新鮮。


はじめて学校をサボってることもきっとあるんだろうけど、


コロコロ変わる清瀬くんの表情を見てるのも、やっぱり楽しいんだよね。