だから俺と、付き合ってください。




はしゃぐ先輩。
大声を出さなくちゃ会話できないぐらにざわざわ賑わう人たち。



「わー!すごいー!先輩射的上手ですね!」


「たまたまだよ」



狙ったキャラメルが先輩の放った玉に当たり、落ちた。


……こうやってテンションをあげても、どこか寂しい気持ちが残る。消せない。


考えないようにしているのに、清瀬くんのことが頭に浮かぶ。



「そろそろかな、花火」


「はい」



穴場だという出店が並ぶ通りから少し抜けたところにあるベンチにふたりで腰掛けた。


たしか19時半から打ち上げだっけ?
あと10分ぐらいか……。


時計を見て時間を確かめる。



「さっきから時計ばっかり気にしてるね」


「え、そんなことないですよ」


「あるよ。なにかあるの?」


「いや……」



ある、けど……。


黙り込む私に「もしかして清瀬くん関係?」と先輩が優しく問う。


答えるか迷ったけど、小さくうなずいて見せた。



「そっか」


「…………」


「行きたい?」


「え?」