私が食べるのに、先輩のお金を使うなんて絶対ダメです。
「元気でた?」
「え?」
「いや、俺、この前のことすげぇ心配しててさ。悪いことしたなって」
「それこそ気にしないでください。清瀬くんには初めから好きな子がいましたから」
最初からわかってたことだもん。
でもそれを忘れて、朝の通学電車で会えることを楽しみにしてたり。
一緒に放課後を過ごして嬉しくなったり、ちょっと優しくされただけで舞い上がったり。
ひとりで盛り上がってただけだから。
「そっか」
「そうです」
……りんご飴おいしい。
左手にして来た時計を見る。
ライブもう始まってる頃だなぁ。
清瀬くんのギター弾いてる姿、見たかったかもしれない。
でもそれ以上に告白するところなんて見たくないけど。
「射的する?」
「先輩がやってみてください」
「いいよ。どれ狙おうか?」
「あのキャラメルの箱とか落ちそうじゃないですか?」
「おっけい」



