だから俺と、付き合ってください。



シュンとおとなしくすると「素直で、カワイイね」ってニッコリ笑うから。


……キュン死にするかと思った。


好きな人から、かわいいって、言われた。


はじめてだ。



「もしかして照れてる?」


「うぅ、先輩、いじわるですね……」


「はは!ごめんね。なんかいじめたくなるんだよなぁ」



クックックと、のどを鳴らして笑う先輩にプゥーと頬を膨らませる。


その頬を先輩がプニッと摘まんで潰して、また、笑う。


もう……っ!

完全に私のことからかってますよね!?



「くくく。あ、そだ。今さらだけど名前教えてくれない?」


「あっ、藤田、綾乃です」


「藤田綾乃……だな。オッケー。って、どう考えても順番逆だよな。ごめん」


「いえいえ!そんなっ、ありがとうございます!」



……あぁ、ヤバイ。


先輩に名前覚えてもらえたなんて、信じられないんですけど。


なんなのこの急展開は。


本当に急すぎて頭がついて行ってないよ。


これは夢ですか。神様。


……夢オチなんか絶対許さないけど。