だから俺と、付き合ってください。




見られたく、なかった。ラインの内容。


あんなにタイミング良く清瀬くんの手の上でメッセージが浮かんだりしたら、偶然でもなんでも、神様に祝福されてないみたい。


その恋は間違いだよって。

叶わない恋なんて早く諦めなさいって。


そんなことを言われているような気分になる。



「……っ……」



やば。泣きそう。

隣には清瀬くんがいるのに。


泣くな、泣くな。

好きなの、バレちゃうよ。


……早く着いて、お願い。


電車、早く私を駅に連れて行って。


お願い、早く着いて。


もう我慢……できない。



「……じゃあね」



電車が私の降りるホームに着いた。
清瀬くんの顔を見らずに電車を降りる。


早く、ドア、閉まって……。


背中を向けたまま数秒後。



「ふじ……」



音を立てて再び動き出した電車に清瀬くんの声がかき消される。
気を張っていた心が緩んで、その場に膝から崩れ落ちた。