翔太side

千夏が転校して、3年。
俺はまだ、千夏が忘れられなかった。
大学2年になった俺は、転校する。
今日、転校してきた学校は、驚くべきところだった。

「山中 翔太、○○大学から、転校してきました。」

俺はそういって笑った。

「そうだなー。
ひとまず、空いている席..よし‼」

その後、担任が言ったことは、とんでもない一言だった。

「―――――広森の隣だ‼」

「「えっ‼」」

俺と“広森”という子の声が重なった。
聞いたことのある声..。
そちらを向くと..

いた――――――――。

千夏だ。
驚いたけれど、すぐに俺は最高の笑顔を千夏に向けた。
すると、
今までにないくらい、可愛い顔で、

笑い返してくれた――――――――。

それからはなんとなく話さなかった。

放課後―――――。

「姫乃‼」

という、千夏の声が聞こえた。
そっちを向くと、千夏と、友達が話していた。
会話は、聞こえないが、久しぶりに千夏の顔が見れて、嬉しかった。
すると、友達の方が..

「..――――あいつ、山中“翔太”よね?」

そう言った。
はっきりそこだけは聞こえた。
俺の話題だ..。

千夏を見ると..




――――――――――ん?





なんか、顔..赤い?
いや、気のせいか。そう自分に言い聞かせ俺は教室を後にした。