「うわ!奏くん?」

「せーかい!」

「朝から痛い」

そういいながら私は涙目のまま奏くんを見上げる。

「んな"!」

意味わからない言葉をハッしながら

いきなり奏くんがわたしの頭をワサワサとしてきた。

「なにすんの」

もう、といいながら私も奏くんの頭に触ろうと椅子の上にたち

奏くんの頭に手を伸ばす。

それでも奏くんは私の手を避けて余裕の表情を浮かべながら、

いまだに私の頭をワサワサとしている。