境界性人格障害は、境界例ともボーダーライン(Borderline)とも呼ばれています。
日本では、1980年代になってようやく注目を集めるようになりました。

境界例の方は、今までにないタイプの患者さんが多く、 薬物療法が効きにくく、
手首を切る、大量服薬するなどの自殺企図が 多々見られ、
精神科医や看護婦にすがってくるかと思えば、驚く ほどの反発を繰り返します。

また、主治医に対して、「あの先生は、信用できない。」 などと
病院スタッフに言いふらし、 いつのまにか、
医師と看護婦、看護婦とスタッフ間の信頼がなくなり、
入院病棟の緊張が、異様に高まる場合が多々ありました。

こうした今までにない、患者さんが、境界性人格障害という新しい タイプの精神障害であると
医師が気づきはじめたのは、アメリカからの 文献が入ってきてからです。