そして台所に行き


包丁を持って来た


あたしは自殺する積もりでいた


まだ自傷癖のなかった
この頃のあたしは


ドラマで手首を切って
死んでる人を思い出し


手首を切れば死ねるのだと思い込んでいた


そして手持ちの軽い安定剤を全部飲み


手首を包丁で切った‥


でも以外と包丁は切れない


だから何度も同じ場所を
切った‥


血液が垂れて来た


温かい‥


あたしはそのまま床に横たわり眠りに就いた


手首から流れる血液が
まるで自分の赤い涙の様に感じた