辛うじて正気になった頃


ドクターに呼ばれた


何か何処かで見た事のある雰囲気の院内


何この全ての窓にある鉄格子


看護婦さんは腰に沢山の鍵をぶら下げている


ドクターのカウンセリングを受けるカウンセリングルームに行くまでに


幾つもの鉄の重い扉があった


その扉には全て施錠がしてある


ここって精神科病棟?


確か17才のカルテって映画も院内がこんな感じだったよな…


そしてカウンセルームに着いた


先生には住所から名前
何故こんな事をしたのか


色々聞かれた


カウンセルームと行っても 取り調べ室みたいだった


あたしは龍三の事も話したけど


素直に、龍三が居ても居なくても生きるのが辛いと話した


過去に自殺未遂ばかりしていた事も話した
何年も病が治らない事も話した

リストカットのし過ぎで
皮膚が傷跡だらけと言うか 傷跡が多過ぎてシワシワになった腕も見せた


ドクターは良く話を聞いてくれた


でもアドバイスは月並みだった


しばらくカウンセリングが続き


あたしは自分の部屋に戻された


あたしは まだ軽く 薬が残っていて 身体は怠いし眠りについた