そこで思いついたのは
入れ墨だった


元々腕にはタテゥーを彫ってあったが


軽いファッションだった


でも極道の姐さんレベルの入れ墨‥


この病との勝負に勝たなければ


お前はみっともないだけだ!


この闘いからは二度と引き返せないのだ!


と自分に言い聞かせ覚悟を決めた


普通は一年位かけて彫り上げるらしい


でもあたしは四日に一度のペースで彫りに行き


二ヶ月ちょっとで仕上げた


和彫りは半端なく痛い


タテゥーなんかと比べ物にならない痛みだった



でもあたしは呼吸すら出来ない程の痛みの中で


じっと動かず


己に勝つと言う信念だけを心の中で唱え

痛みと共に背中と心に信念を刻んでいた



彫った後は痛くて運転なんて無理


だから毎回父親を運転手にし


あたしのベンツで送り迎えして貰っていた