俺はいつものように、城を抜け出した。


夜になったバウスフィールドの町で酒を飲むために。


『お前はバウスフィールドの汚点よ!』


『この恥さらし!』


『こんなこともできないのね。
バーナードとは大違いだわっ!!
やっぱり、あの女の血が流れてるからよ』


城にいれば、あの女に殺されるような気がしてたまらなかった。

その日は特にイライラしていた。

酒の味なんてどうでもよかった。
早く酔えれば、それでよかったんだ。