『美咲先輩でしょ?野原 美咲先輩。』 それはお姉ちゃんだった。 部活中、仲良さげに話している先輩とお姉ちゃん。 先輩はいつもお姉ちゃんのことを目で追っていて、 誰が見ても先輩がお姉ちゃんのことが好きだってわかる。 「っ……」 ふと、先輩を見るとお姉ちゃんが真面目に絵を描いてるところを見て優しく微笑んでいた。 それを見てまた胸が痛んだ。 私は、恋を知ったのと同時に失恋を知ったのだった。