「嘘だー！私は鈍感なんかじゃないし。」
「いーや、鈍感だね。
おまえさ、すぐ身近に恋愛対象としておまえのこと好きな男がいるのしらねぇだろ？」
「え、いないよ。」
私がそう言うと新大はため息をついた。
「いるの。知らないってことは鈍感。そいつもだいぶわかりやすいぞ。」
「っ、誰よそれ。私のことなんて好きになる趣味悪男は！」
身近な人……そもそも私はあまり男子と関わらない。
ヤバイ、全然わかんない。きっと新大の勘違いだよ！
「もー、新大ったら早とちり。」
ウィンク付きでいうと新大はため息をついて、
「……鈍感。」
ボソリと何かをつぶやいた。
