『社員通用口の所で待っててね。』

私はコクりと頷いて社員通用口の方に向かった。



店全体が閉店して、続々社員通用口から人が出てきた。
私は通用口の横に置いてあるベンチに腰かけて、待っていた。


人波に混じって先輩が出てきた。
私は立ち上がった。すると、先輩は近くのファミレスに私を連れていった。


『あのね。突然だけど、アルバイトしない?』

私はあまりの唐突さにキョトンとした。
先輩は続けて言った。
『私のバイト先、今アルバイト探してて、伊崎さんなら紹介出来るから、どうかな?』


私は人見知りが激しいのに、接客?この人大丈夫?
と内心驚いていたが、お構い無しに先輩は話を続けた。

『一応面接はあるんだけど、私の紹介なら絶対受かるからお願い!!』


断る理由も無いし、毎日退屈していた私は先輩の話に乗ることにした。



よくある話だけど、これが全ての【始まり】だった。
私の人生が大きく変わった。