「織子ちゃんは何作るの?」
私が聞くと織子ちゃんはへにゃっと笑った。
「雪がたべたいもの、作るよ。何がいい?」
「え、なんでもいいよ。織子ちゃんが作るものなら何でも!」
「嬉しいなあ。じゃあ当日まで楽しみに待っててね」
「うん!」
家に帰り、自室に入る。カレンダーを見ると、わかってはいたがバレンタインまであと2日。
「うーん…クッキー作るって言ったけど、去年もクッキーだったし、やっぱり頑張ってケーキ作ろうかな?」
でも私は料理が下手。簡単なものしか作れない。
残念だけど、今年もクッキーで…
ふいに頭に、「雪が作るものなら何でもいいよ」と笑う織子ちゃんが浮かぶ。
もちろん私の妄想だが、織子ちゃんならそう言ってくれるはず!
「クッキーでいいや!大事なのは、愛情!」