家に帰り、部屋に入ると、たくさんの雪が私を迎えてくれる。


印刷された雪は手首を切ったりしないし、他人を刺したりもしない。

ただ、無邪気に笑っている。



でも、これは本当の雪じゃない。

私はやっと気付いた。
私が雪といるせいで、雪は傷つき、他人を傷つけてしまう。

きっとこのままだと、もっとたくさんの人を。

私達は一緒にいるべきじゃない。

そう認めることにした。
現実を見ることにした。


部屋中の写真を剥ぎ、破いた。



今度は私が雪を助けてみせる。

雪を、普通の女の子にしてあげたい。