でも、私は、そうせずにはいられなかったのです。





今日声をかけなかったら、もう二度と先生とは会えないかもしれない。




そう考えたら、恐くて恐くてしかたがありませんでした。





だから私は、先生を困らせてでも、もう一度ちゃんと話をしたいと思って、図々しいお願いをしたのです。





どきどきしながら先生の反応を窺っていると、先生はしばらくしてから、「わかった」と微笑みかけてくれました。




それだけで私は、涙が出そうなくらい嬉しかったのです。





バイトが終わったら先生に会える。




そのことばかりを考えながら、私は一生懸命に働きました。