いつものように仕事をしている間、何度も、藤森先生の顔がよぎります。





卒業式が終わったあと、勇気を出して、先生に会いに行きました。




たくさんの生徒に取り囲まれている先生を遠目で見ながら、人が途切れた一瞬、私は先生に声をかけました。




先生を近くで見るのは、一年以上ぶりでした。




とても緊張して、アルバムを持つ手も、声も、震えてしまいました。




前もって書いておいたメッセージを先生に見せると、先生はひどく驚いた顔になりました。




きっと先生は、困ったと思います。




離れていったはずの私が、突然そんなふうにお願いをしたから。