* 「あ・べ・ちゃぁ〜ん♡」 死神が冥界へと誘うような、不気味な猫撫で声。 あたしは顔が引きつるのを必死で抑えつつ、ゆっくりと振り返る。 「………なんですか、課長」 「うふふ〜。ランチ、行こーか〜」 「………いやです」 即答したけど、課長は「まぁたそんな〜」と訳の分からないことを言いながら、有無を言わさずあたしの腕を引いて立ち上がらせた。 「………課長。勝手なことは、やめてください」 「いいじゃないの〜」 必死に拒否するあたしを、課長は意外にも強い力で、ぐいぐいと引っ張っていった。