課長、ちゃんとしてください。

あたしはもう一度ため息を吐き出し、頬をぺちぺちと叩いて気合いを入れると、トイレを出てオフィスに戻った。






デスクに座り、昨日のうちに仕上げておいた報告書のチェックを開始する。




三回目だというのに、二箇所も変換ミスを見つけた。




やっぱり、チェックは何回やってもやりすぎということはない。






半分くらい確認し終えたところで、後ろから、軽い足どりでぱたぱたと近づいてくる足音が聞こえてきた。






―――この能天気な足音は。







「やっほ~あべちゃーん。


ちょっといいかな~?」







やっぱり、五十嵐課長。