課長、ちゃんとしてください。

とくとくとく。





浴衣ごしに、課長の心臓の鼓動が聞こえてくる。




あたしと同じくらい、早い。




そのことが嬉しくて、あたしはまた、くすっと笑った。





課長の腕に力がこもって、ぎゅうっと抱きしめられる。






「………ずうっとねえ、思ってたんだぁ」






柔らかい声が、耳許で甘く響いた。






「………なにをですか?」





「こういうふうに、思いっきり、ぎゅーってしてあげたいなって」





「……………」






課長があたしの頭に顔を寄せ、優しく頬擦りした。






「いっつもいっぱいがんばってるの見て、ねぇ。


えらいえらい、って抱きしめてあげたいな~って、思ってたの。


ずっと我慢してたけどね~」






あたしの前髪に、ふんわりと口づけが落とされた。