課長、ちゃんとしてください。

とはいえ、このタイミングで個室を出るほど、あたしは鉄面皮かつ無神経な人間ではない。




二人が出て行くまで、ここで待っているしかないだろう。





あたしは個室の壁に寄り掛かるようにして、吉田さんと野崎さんの内緒話が終わるのを待った。







「課長に向かって、あーゆー口のききかたするとか、ありえなくない?」






「マジで生意気だよね」






「みんなの前でミスの指摘されて、三上さんもかわいそー」





「ほんと阿部うざい」





「暗いしね」





「分かる〜、視界に入るとこっちまで気分さがるもん」





「ね、マジでうざいよね〜」






二人はきゃははと笑い合いながら、やっとトイレを出て行った。