課長、ちゃんとしてください。

そのまま縁側に出て、庭に向かって腰を下ろした瞬間、手鏡のことを思い出した。





課長が買ってくれた鏡をその背中に投げつけたときの自分の気持ちを思い起こす。





ーーーあれはまぎれもなく、嫉妬だった。




課長が他の女の子と楽しそうに喋っているのが、どうしても我慢できなかった。





課長が女性相手にへらへらするのはいつものことだったのに、見ていられないくらい嫌だった。





つまり、あたしはーーー






「あ〜べちゃん」





いきなりぽんと頭を撫でられて、あたしはびくりと肩を震わせた。





振り向いた先に、課長の優しい笑顔があった。





「…………課長」





「ん〜、こんなとこでどしたの〜?

酔っぱらっちゃった〜?」





「いえ、ちょっと外の空気を………」





「なるへそ〜」