課長、ちゃんとしてください。

「………やっぱり、いやです」





消え入りそうな声であたしが言うと、課長はふふっと笑って裏に回ってきた。





「だーいじょーぶだって〜。

俺が保証するから〜」





課長はあたしの手をつかんで、ステージ上に引っ張り出した。





まんまるに見開かれたみんなの目が、あたしに集中した。






「………あっ、阿部さん!!」





「なにそのかっこ!?」






予想していた通りの反応だった。




あたしがこんな格好をするなんて、みんなだってどうしていいかわからないはずだ。





ちなみにあたしは今、課長の指示どおり、流行している女性アイドルグループのある曲の衣装を着ている。





これまでの人生で一度もはいたことのない、頼りないほど丈の短いチェックのミニスカートに、ノースリーブのカットソー。