課長、ちゃんとしてください。

「………ぅわっ、なになに!?」






課長の驚いたような声があがる。




そこであたしは、はっと我に返った。




そして、状況を把握する。






「課長、大丈夫ですか!?」






課長の周りにいた子たちが、課長の手の中のものに視線を集める。






「なにそれ、鏡……?」





「どこから飛んで来ました?」






そう、あたしは、何も考えずに、課長に向かって投げつけてしまったのだ。




課長に買ってもらった手鏡を。




しかも、運良く課長の背中にクリーンヒットしてしまった。





鏡をじっと見つめていた課長が、ぐるりと視線を巡らせて、あたしを見つけた。