課長、ちゃんとしてください。

「それにねー、課長ってなんか、阿部さんのこと可愛がってる感じするじゃん」






赤木さんは景色を見ながら、なんでもないことのように言ったけど。




聞いた瞬間、あたしの動揺は最高潮に達した。






「かっ、か、かわいが………っ!?」






狼狽をそのまま体現したような上擦った声を上げてしまった。




赤木さんが驚いたようにあたしを見る。





ぼぼっと顔が赤くなった気がした。






「………阿部さんって、なんか可愛いね」






くすっと笑いを洩らしながら言われて、恥ずかしさのあまり、また俯く。






「なーんか、課長の気持ちが分かってきたなぁ」






赤木さんは独り言のように呟いて、窓辺から離れた。