課長、ちゃんとしてください。

あたしは課長の隣に並んで、課長の顔を見上げた。







「………宮崎さんたちと、一緒に行くんじゃなかったんですか?」







小さく訊ねると、課長は首を傾げた。







「えぇー? 俺、そんなこと言った覚えないけどな〜?」






「いえ、さっき、そんな話してませんでしたか? 清水寺とか祇園とか………」






「あー、そのことね〜」







課長が納得したように頷いた。







「いくら俺でもー、女の子三人の楽しい旅を邪魔したりしないよ〜」







「………でも、誘われてましたよね」






「あんなの、ただの社交辞令さ〜。

上司の俺にねぇ、気ぃつかってくれたんだよ〜」







………そういうわけじゃないと思うけど。






彼女たちは本気で、課長と一緒に回りたかったんじゃないかと思う。





なんとなく、そんな感じがした。