課長、ちゃんとしてください。

「あっべちゃ〜ん」






突然、頭上から声が振ってきて、あたしはびくりと肩を震わせて顔を上げた。





視界のど真ん中に、にっこりと笑う課長の顔。






「ご一緒していいですか〜?」






不覚にもぽかんとしてしまった。






「さ〜、レッツラゴー〜」






情けなくも言葉が出てこなくて、ぱくぱくと口を開閉していると、課長は当たり前のようにあたしの前を歩き出した。







「あべちゃーん、早くー、置いてっちゃうぞ〜?」






課長が数歩先あたりで足を止め、くるりと振り返って手招きをしているので、あたしは思考停止したまま課長のあとを追った。






「さぁて、どこに行こうかな〜?


あべちゃんはー、どこに行こうとしてたの〜?」





「………あの、課長」





「んー? 言ってごらんなさーい」