課長、ちゃんとしてください。

そんなあたしの微かな動揺に気づくはずもなく、課長はうきうきとした動作でバッグの中を探りはじめた。






「あべちゃん、じゃがりこ食べる〜?


あ、ポッキーもあるよ〜」






まさしく遠足の小学生のように、課長はふんふんと鼻歌を歌いながらテーブルの上にお菓子を並べていった。






「………まだお腹すいてません」






正直に言ってみたけど、課長は「え〜?」と不服そうに唇を尖らせる。







「新幹線でのおやつはー、旅の醍醐味でしょ〜お?

それにあべちゃん、痩せすぎなんだから〜、ほら食べて食べて〜」






課長は無理やりあたしの手にポッキーを5本ほど持たせた。





でもあたしは、痩せすぎ、という言葉がひっかかって、思わず動きを止めてしまう。