課長、ちゃんとしてください。

「………課長は、なんで、そんなにみんなを早く帰らせたがるんですか?」






差し替え作業をしながら、あたしはふと課長に訊ねた。




いつの間にか室内には誰もいなくなっていて、あたしの声は思ったよりも大きく響いた。






「え〜? どしたの急に〜?」





「いえ、ずっと気になっていたので」





「あらまぁ、俺に興味を持ってくれてたのね〜♡」





「……………」






あたしが無言のまま聞き流すと、課長はぷっと吹き出して、ゆっくりと話しはじめた。






「………あのねぇ、むかーしむかしのお話なんだけどね〜」





「はい」





「俺のね、同期の女の子がいて………」






課長は、思いのほか真面目な声だった。