課長、ちゃんとしてください。

課長が冷ややかに告げると、伊藤さんは一瞬、ぐっと言葉に詰まったような険しい表情になった。



でも、課長の言うとおりにしたほうが身のためだと考えたらしい。



次の瞬間には、あたしたちをゆっくりと見渡して、







「………すまなかった。


よろしく頼む」






と消え入りそうな声で言った。






伊藤さんが出て行ったあと。






「―――か、課長!!」





みんなが一斉に立ち上がり、課長のもとにどおっと駆け寄った。




あたしはみんなと同じようには動けなくて、デスクに座ったまま、その光景を見つめる。