さあ最後の大仕事藍染を買い付けに周城へ向かう。
胡蝶泉の駐車場からバタンコに乗ると、

「どこへ行く?」
「周城」
「5カイ(元)」
「ハオ」

ところが後でよく考えると、胡蝶泉から続く街道沿いが
ずっと周城らしくて2kmで町並みは終わった。

「どこへ行く?」
「藍染工房」と言いながら書くと、
「ハオ」と言ってとある染物工場へ連れて行く。

それは町並みのすぐ裏手でこじんまりとした民家。
中に藍染のハンカチ、風呂敷サイズが一杯。
いろいろ見せてはくれるが他がない。

こんなのを探していると暖簾の絵を描くと
バタンコのおじさんは大きくうなづいて
次の工房へ連れて行ってくれた。

ここは本格的な工場だった。ここだここだ!
染めは木製の大きな樽で行う。
この樽がいくつも作業場においてある。

藍染のほかに草木染め、菊、ウコン、芥子、茶などなど。
同じアイでも染めの回数、葉と茎と根によって色がぜんぜん違う。

暖簾だけでも相当の量があって安ければここが一番かな。
問題はデザインだ。かつてインドネシアやインドで
探したバチックの図柄は独特だが宗教的で難しい。

なんとか日本的なものを京都的なものをと探すと
草花の一本描きがなかなかいい。藍、菊などいろいろとある。
これはいけそうだが、1枚60元という。