聖なる夜に、幸せを。








「ええ。
でも聖奈ちゃんの魔力は弱い。
だから、その魔法が切れて、ソリが傾いたのよ」



変な所で切れたな…。

下手したら私たち死んでいたよ……。




「ただし今日は聖なる夜。
聖奈ちゃんが強く念じれば、魔法が長続きするわ。
その服も、魔力を強める布が使われているしね」



パチンッとウインクした桜子さん。

美人!って見とれていると、ソリとトナカイが目の前に来た。




「じゃワタシたちはこれで。
行きましょゼント」

「ああ。
気をつけて頑張るんだぞ2人とも」



2人は、私たちが使うソリより高そうなソリに乗ると、行ってしまった。







「しかし驚いたな。
まさか聖奈と聖来さんが、聖さんと奈子さんの娘なんて」


ソリに乗り、夏ちゃんの家へトナイさんたちを案内しながら向かっていると、クロスが切り出した。



「ねぇ。
お父さんとお母さんってそんなに有名なの?」



私が言うのもなんだけど。

お父さんとお母さんは仲が良すぎて、前触れもなく突然旅行に行ってしまうほど、我が儘で自分勝手な所がある、不思議な人たちだ。

そんなお父さんとお母さんが有名だなんて…思えない。