出会いは、立ち入り禁止の屋上で。-先輩、可愛いですね。-


俺は、いきなりの告白に唖然とした。

瑠希は、また苦笑いして

「姉ちゃんも渉兄さんも、両想いって気づかないから。
俺、じれったくてさ。」

これが、よくある両片想い?

と、言った。

「俺……昔から瑠璃が好きだった。」

「うん、渉兄さん解りやすかったよ。」

少しふざけたように言う瑠希。

でもそれは、瑠希なりの優しさ。

「多分…いや絶対瑠璃は勇坂を好きになってる。」

「……。」

瑠希は、黙った。

それは、“肯定”を意味していると思う。