そして時が流れて3年生になった2011年5月20日。
「できた……っ!!」
叫んだあと、思いっきり伸びをした。
達成感から出た笑顔。
カーテンを少しだけめくって、外を見ると朝日が登ろうとしていた。
……やっと、空に叫ぶ愛が完結した。
「でもダメか……」
一週間ぐらいが経って、
読者の数も、PV数も、思っていたより跳ね上がらなくてガッカリした。
……それでも。
最後まで書けて良かった。
今の私が書ける精一杯。
間違いなく全力を尽くしたと言える。
数字だけが、すべてじゃない。
「…………」
これを書き終えたら、私の中でなにかが変わるような気がしていた。
無我夢中で書いた。
でも実際は達成感と高揚感だけ。
迷い探していた『答え』は、見つからなかった。
だけどこの作品を書いてて思ったことがひとつ。
ーー答えなんて、ない。
正しいことも、間違ってることも、学校で教わる数学みたいにちゃんとした答えがあるわけじゃないんだ。
経験して、それで自分がどう思うか。
今迷ってる答えは、未来にしかない。
諦めないで、生きて行くしかないんだ。
迷いながら。怖がりながら。
これでいいのかを常に自問自答しながら、生きて行くしかない。
となりに、大切に想える人がいるなら、強くなれるから。
先の見えない未来にも、歩いて行ける。
……でも。
本当に私の分身である主人公二人の幸せが描けて、本当に良かった。
これも全部、みゆとリクがいたから書けた物語。
宝物のような、物語になった。