人を好きになるって、こういうことなんだって知った。


たとえ相手が女の子でも、ダメだと思っていても、


こんなに心から誰かを想えるってことを教えてもらった。


……私はたくさんのモノをリクからもらった。


だけどやっぱり辛いよ。


私には荷が重すぎるよ。


一刻も早く離れなくちゃ。


隠しきれないぐらいに大きくなった『好き』のキモチを、リクに知られてしまう前に。


傷つけてしまう前に。困らせてしまう前に。



「…………」



朝の10時ちょい過ぎ。


私はしぶしぶ学校へと向かっていた。


耳にはイヤホンをして、大好きな音楽を聴きながら。


……感情を消したいと思ったのはこれで二度目だ。