今さらだけど、こんな時間にお邪魔していいのだろうか……?
「いらっしゃい」
玄関を通り抜けてすぐがリビングで、そこで迎えてくれたのはリクのお兄さん。
……確か、リクって8人兄弟の末っ子って言っていたっけ。
仲良くなったとはいえ、はじめて家に行くのがこんな夜遅くだなんて、本当に非常識で、申し訳ない。
遠慮がちに頭をペコリと下げた。
「家出したって?みんな寝とるけど、ゆっくりして行っていいからな?」
「ありがとうございます……」
リクに似た顔で、似た笑顔に、なんだかホッコリした。
座ったら?とうながされて戸惑いながら適当に座ると近くのソファにリクが腰かけた。
「どうする?寝る?」
「ううん。眠く、ない……」
でもリクはすごく眠たそう。
あくびきてるし。
やっぱりさっきの電話で起こしちゃったかなぁ。



