電車がホームに入ってくる。

傷ついたような顔をした隆太郎の頬には、涙。



「……隆太郎、電車来たよ」

「……」

「乗らなきゃ」



最後の最後まで目に焼き付けよう。

大好きな君の姿を。

この3年間、誰よりも傍にいた君のことを。



あぁでも駄目だな。

やっぱり、苦しいよ。



「……峰の言いたいこと、よくわかった」

「……」

「峰の不安とか気持ちとか……多分もう、俺にはどうすることも出来ねえよ」

「……っ」